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赤い吸血鬼と女の子 [黒子のバスケ]

第1章 吸血鬼、赤司征十郎





「…んだそれ!」


「ひどい話ッスね…」




いきさつを話すと、2人は怪物なのに私の肩を持ってくれた


…本当に変なひと…じゃない、怪物たちだ



「あーそうか…、だから赤司の奴、お前を…」


「火神っち!言うなって言われたの忘れたんスか!」


「あっ、やべ。」


「ったく、気をつけてくださいッス。怒られるの俺なんスよ!」


「?あの…」


「ん?なんだ?」


「お二人は…どうして赤司征十郎とお知り合いに…?」




なんだかこの2人を見ている限り、噂に聞いていた冷徹で残酷な赤司征十郎の知り合いだとは思えなかった


何がどうなって、私の迎えを頼まれる程の間柄になったんだろうか




「あー…、俺たちは、最初は赤司を倒そうとしてたっつーか」


「え…っ」


「俺と、黄瀬。あと他四人の仲間でな」


「そうなんですか?」


「まあ…そうッスね」




黄瀬は少し青ざめて言った


火神さんも苦笑いを浮かべながら続けた




「最初は俺らが買ったんだよ。
けど、そのあと100倍にして返されたんだよな…」

「ひゃ、100倍ですか?」


「ー…まあ、そんくらいあいつヤバかったからな…」



苦笑いを浮かべながら話す火神さんの反対側で、黄瀬さんはどんどん顔を青ざめている。


…ああ、耳まで萎れている




「ん?どーした黄瀬」


「…っ、火神っちがあんなこと思いださせるからッスよ!…あの耳がちぎられると思った瞬間を…!」


「なんだ、10年も前の話じゃねーかよ」


「10年だろうと20年だろうと、あんなの忘れられないッスよ!!」


「黄瀬…お前どんだけだよ…」


「火神っちにはわからないんスよ!耳の大切さが!ゾンビだから!」




くわっ、と身を乗り出した黄瀬さん


何だか聞いていると変な話だ


怪物がお互い協力して、赤司征十郎を倒そうとした、だなんて



この人達、それ以外の仲間のひとは相当強いんだろうな




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