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赤い吸血鬼と女の子 [黒子のバスケ]

第1章 吸血鬼、赤司征十郎






混乱して2人の顔を交互に見ると、
黒髪の最初の男のひとが「あ」と声を上げた




「自己紹介まだだったな」


「え…」


「俺は火神、こっちは黄瀬な」


「は…はぁ…」


「俺たち2人とも赤司の知り合いみたいなもんでアイツに頼まれて、お前を屋敷まで案内しに来た」


「…人間、なのに…ですか?」


「あ?」


「火神、さん…は、人間ですよね?」




恐る恐る聞くと、火神さんは一瞬キョトンとした後「ぶはっ!」と吹き出した


私は意味がわからなかった



なんで笑うの




「ちげーよ、俺は人間じゃないぜ」


「え?」


「俺はゾンビだ
ぱっと見人間だけどな、ホラ」




ホラ、といった火神さんは自分の腕をえい、と引っ張った


すると、その腕はいとも簡単に肩から離れた




「!!」


「信じたか?」


「ちょっ、ちょっと火神っち!怯えさせてどーすんスか!!」




目の前でショッキングな光景を見せられて
少しだけ気持ち悪くなった


すると、私と火神そんの間に割り込んで
黄瀬さんが言った



「あ、悪い!」


「い…、いいえ…」


「もう…、…あんた、大丈夫ッスか?」


「だ、大丈夫です…」


「…ん?あんた……」


「え?」




じぃ、と私を凝視する黄瀬さん


なんだ
私の顔に何かついているのだろうか


「あ…、あの」


「…あ……何でもないっスよ」




ぴょこ、と動く耳

…少しだけ可愛い




「あの」


「ん?」


「黄瀬さんは…オオカミなんですか」


「ちげえよ、黄瀬は猫だ」


「火神っち!嘘教えないでくださいッス。猫じゃなくて猫男ッスから!」


「いーじゃねーか、別にどっちでも」


「まぁ、猫なんですか」


「…っそうっすよ…悪いッスか」


「え、いいえ、別に悪いという訳では…」




変だ


この2人は、怪物のはずなのに全然怪物っぽくない


というか私今、怪物と普通に会話している



すごくないか、ちょっと


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