第3章 宇宙人のレクイエム(司郎夢/悲恋)
「さくばら…さくら、ば、ペッと!*+/>?ウウ@$%!!!゛〃ゞ!!!!」
「しろ…いい加減、人間の言葉覚えてよ…」
宇宙人の司郎が地球に墜落して早2ヶ月。
一向に人間の言葉を覚えない彼に頭を抱える。
青い血にまみれて倒れていた司郎を見付けた時はたまげた。
最初はNASAにつきだそうかと思ったけれど、慈悲深い大天使である私にそんな非道な事は出来るはずがなかった。
宇宙船は既に壊れていて、直る見込みはない。
テレパシーで仲間に交信しているようだが、迎えはいつになるのやら…。
更に問題が一つ。
宇宙船が大破した際に、司郎のペットである未確認生物のサクラバが逃げ出してしまったのだ。
こいつを回収するまで星に帰すわけにはいかない。
「ハァ…」
────思わず深い溜め息。
「ぺ!ぱ?」
顔を覗き込まれ不覚にもどきりとする。
涼しげな目が4つに、形の良い唇が3つ。
ジャニーズ系の顔をしている。
あとなんか寝癖がついている。まるでスーパーサイヤ人のようだ。唾をつけて直してあげる。ペッ!ネチャッ。よし。
何を思ったか司郎は10本の腕で私を抱き締める。
擦り寄ってくる触角を千切ると口に含む。
不味かったので部屋に住む妖精のみぞれに渡した。
「ウゥゥン……触覚おいし…しあわせゥ。。」
(……………モ…キ……)
「!ぺ!ぺ!$─?*+_^^@?ゞ!!!」
「何?どうしたの?」
(……キ……モ……キモ……)
「うーっ!サクラバ、#?鳴き声…ゝ〆℃!!£§」
「…キモキモ…キモ!!!!!!!!キーッ!!!!!!キモキモ!!!!」
けたたましい鳴き声が響く。そう、サクラバだ。
なんとサクラバはみぞれの尻から出てきたのだ。
体に寄生して身を隠していたのであろう。
さすが未確認生物。キモキモ。
「何はともあれサクラバも見付かったし星にお帰り」
司郎にそう告げると寂しそうな目で見てくる。
再び10本の腕で抱き締められた。
「ンンン~℃£$!wwwwズット、一緒!!…@§─愛してう!!£ンンン」
「司郎………」
しかし次の瞬間、
バーーーン…!
銃声が鳴り響く……NASAからの刺客、暗殺トリッカーが司郎を仕留めたのだ。
「司郎ーーー!!!!!!!!!」
想いに気付いた時には既に遅く…私は無情にも冷たくなっていく司郎を抱き締めた…。
(End…)
