第4章 スタート祝い
私が公園に到着すると、まだ丸山さんは来てなかった
辺りを見渡し、昨日のベンチに腰かける
私は、考えてた
あの人の事は諦めようと
前に進もうと...
もう、無謀は恋はしないと....
その瞬間に私の頬に温かいモノがあたった
びっくりして、見ると丸山さんが後ろから
缶コーヒを私の頬にあててた
丸山「ふふっ、待たせてまた冷えてたら大変だから...」
そう言うと私の手に缶コーヒを乗せてくれた
「あ、ありがうございます」
私は嬉しそうに受け取った
そんな私の様子を確認して、丸山さんは隣のベンチに腰掛けた
丸山「大丈夫だった?」
丸山さんは前を向いたまま、自分の缶コーヒで手を温めてた
「えっ?」
私は意味が分からず、顔をしかめてしまった私に気が付いたのか
丸山さんは、心配そうに缶コーヒを見て
丸山「昨日のドタキャン...」
優しさが一気に入ってくる
心臓がすごい速さで動きだす
顔が一瞬で熱くなるのがわかった
「....思ってたより平気でした」
顔を赤らめ苦笑いする私に、やっと丸山さんは顔を私に向けて優しく微笑んだ
丸山「良かった...また、泣くの我慢してないかって心配だったから」
優し過ぎる丸山さんに、私の心はどうしていいか分からなくなっていた
丸山「あんなに、豪快に泣かれたら気になっちゃうし」
その言葉に私の心は一気に恥ずかしくなった
ひどい泣き方なのは事実だし、初対面の人にあれは
最大の失態だと思ってる
「ほ、本当に、すみませんでした」
もう謝るしかない私は、真っ赤になって頭を下げまくった
丸山「ふふっ、僕もちょっと嬉しかったしね」
丸山さんの言葉に、きょとんした顔で見つめる私
丸山「こっちの話ねぇ、さぁそろそろ行こうか、本当に風邪を引いちゃうし...」
そう言うと立ち上がった
「....あっ、はい」
丸山「一緒に御飯を食べよう」
そう言うとニッコリと笑って歩き出したのでした