第3章 笑顔のおまじない
私は少女の髪を揃えながら、丸山さんの事を考えていた
丸山さんが一瞬で私の心をわかってくれた優しさを
私が、彼に会うために必死で服を選らんで、ドキドキしてた気持ちを....
あの優しさはなんなんだろ
私のカットを、真剣に鏡越しで見つめる少女を見ながら、私は心を込めてカットしていく
この少女の恋が上手くいきますようにと
その恋に私が少しでも手伝えますよにと
「はい、どうでしょうか?」
私は後ろから鏡を合わせながら、出来上がりを確認してもらった
「...か、可愛い、あ、ありがうございます」
少女は嬉しそうに微笑んだ
私はその笑顔に満足していた
彼女は何回も私にお礼を行って、店を出ていった
私は、次のお客様まで時間があったので、ロッカーに戻り休憩を取ろうとして、スマホを見ると、LINEに新しい友達が来ていた
誰だろと思って見ると
<<シャケマン>>
私は一瞬で分かった
そして、LINEには、
<<頑固のがんちゃん、笑顔でいてますか?
辛くなったらいつでもここで泣いてください、
あと、泣いてない時も話そうね>>
私は、笑ってた...
勝手にあだ名をつけられてた
私は返信をした
<<シャケマンさん、ありがうございます
お陰さまで、笑顔で過ごしてますよ
あと、あだ名は何とかなりません?(笑)>>
私は笑いながら、スマホをなおした
シャケマンとがんちゃん
本当にすごい名前だなぁ...
でも、何で丸山さんは、ただスマホを拾っただけの女をここまで心配してくれるんだろ?
芸能人なのに....
そんな疑問も私の中で生まれてくる...
でも、二人にはある共通点があった事は
この段階では知らなかったのでした