第20章 親友
そう私は、アイドルを愛してたんだ...
分かってたけど、本当は分かってなかったんだ
私は俯いた
「あんたの愛は誰もが羨ましがるし、悔しがるんだよ
本気のガッツがなきゃ、負けちゃうでしょう!」
彼女はそう言って、私の両手を元気だしなさいと言うように強く握ってくれたのでした
「絶対に負けんなよ、そんな奇跡絶対にないんだから」
彼女はそう言って微笑むと、私のスマホを取り私に差し出した
私は無言で頷き、スマホを受け取ると丸山さんにラインを送った
<<今から、会えませんか?>>
送ってから震えが止まらなかった...
このまま無視されたらと
そんな私を彼女は励ましてくれた
そして、やっと私のスマホに通知が届いた
<<いいよ、いつもの公園で待ってる>>
その言葉を見て親友は私に言った
「ほらね!」
私は、何と言っていいか分からなかった
いつもの言葉と違う丸山さんを感じていたから
恐怖が消えなかった
なかなか動けない私に、彼女は手を握ると引っ張り
「さぁ、行くよ!」
そう言うと、私を部屋から連れ出したのでした