• テキストサイズ

エネルギー

第18章 嵐の中に


ドアから丸山さんがゆっくりと出てきた

丸山「がんちゃん、悪いけど今日は帰るね」


私は突然 崖から落とされた気持ちになった


「えっ、ま、丸山さん!」


すると、彼が丸山さんに向かって告げた


「彼氏がいても、好きなもんは好きやし」


その言葉を聞いて丸山さんは、ゆっくりと彼を見て優しく言った


丸山「僕は絶対に君に譲る気はないけど、決めるのはがんちゃんだから...」


そう言うと、丸山さんを何も言わずに歩きだしたのです


私は追い掛けようとしたら、彼に腕を掴まれてしまった


「ちょ、離してよ!」


暴れる私に、彼は


「ちゃんと考えろよ、相手は芸能人や!世界が違うねんから!」

腕をしっかりと掴み彼は離さない

どんどん遠くなる丸山さんの背中を見ながら私は、彼の手を離そうと必死だった


「絶対に別れが来るねんで、アイツとは!世界が違うねんから!」


そう言う彼を私は睨みつけた


「世界がなによ!私は丸山さんじゃなきゃ嫌なの!」


その言葉に、彼の掴んでる手が弛むその瞬間に私は無理矢理に離した

そして、彼を後にして急いで丸山さんを追い掛けた


二人で笑って歩いて来た道に、丸山さんはいるはず...

無我夢中で追い掛けた


丸山さんの背中を見つけた


「ま、丸山さん!」


私は呼び掛けた、その声に気が付いて丸山さんが振りかえってくれた

私は丸山さんの胸に飛び込んだ


丸山「が、がんちゃん...」


しっかりと胸に掴まってる私に戸惑いながら丸山さんは抱きしめてくれた


「わ、私、、」


息が切れて話せない私に、丸山さんは少し胸から離して優しく言ってくれた


丸山「僕にも、男のプライドがあるんだ、だから今夜はこのまま終わろう?」


私はその瞬間に丸山さんを傷つけたと知った

自分の身体が震えてくる

怖くて言葉すらでない


丸山「頭を冷やさしてね...」


そう言うと、私に背を向けて歩きだしたのです

私は始めて、丸山さんの冷たい背中を見ました

私を拒否する背中を

涙は止まらず流れ続けてた

その原因を作った彼も、どうしていいか分からず

泣いてる私の後ろに立ち尽くしていたのでした

/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp