第14章 嵐の前
私と丸山さんは、自分達のペースでゆっくりと恋愛を進めていた
丸山さんの仕事と私の仕事を考えると
会える時間は、ほとんどなかった
でも、私は幸せだった
丸山さんはLINEで、毎日話してくれてるし
少しでも、会える時間があったらどんなに短くても会っていた
丸山さんの優しさは、ちゃんと私の胸に染みていたから、今の毎日に私は満足だった
仕事も、私を指名してくれてるお客様も増えて
忙がしいけど、充実した日々を過ごしていた
今日もしっかり仕事を終わらせて
私はロッカーでスマホの丸山さんのメッセージを確認していた
そんな私は後ろから声をかけられた
「せーんぱい‼」
私は、驚いて振り向いたら新人の女の子がいた
「なに?」
私は、慌ててスマホをロッカーに入れた
「昨日に一緒にいた背の高い男の人って、彼氏ですか?」
私の身体に衝撃が走った
下手に騒ぐと余計に怪しまれるかと考えたので私は
「ま、まぁ....」
私は言葉を濁した
「とても仲良さそうだったんで...」
私は無言で帰り仕度をし始めたが、彼女はお構いなしに話を続けた
「仕事場の同僚とも仲良くしてるのに、先輩ってけっこうやるんですね」
彼女の言葉に腹が立った
「何が言いたいの?」
私が彼女を睨みながら言うと、彼女はニヤニヤ笑いながら言った
「先輩って、スゴイなぁって....」
私の怒りが頂点に立った時に、ドタキャンのアイツが入ってきた
「お前、コイツが誰と何をしょうと関係ないやろ?」
その彼の言葉に彼女は少しムッとした顔で
「彼氏の助けですか?」
すると、彼は澄ました顔で彼女に言ったのです
「人の男の事を言ってる間に、自分の腕を磨いたらどうなん? まだ、髪を洗ってるヤツが偉そうに言うなや!」
彼女は露骨に嫌な顔をして、ロッカー室から出てった
「ありがとう...」
私は、彼にお礼を言いながら頭を下げた
「そんな事より、今の事をアイツに言っとけよ、万が一に新人が週刊誌なんかにばらしたら大変やから...」
私は急に怖くなった
「ぅ、うん、分かった..」
私は急いで丸山さんに連絡を取り会う約束をしたのでした