第10章 会えない
私は、早く丸山さんに会いたかった
私の気持ちを伝えたかった
文字じゃなくて声で
でも、丸山さんはアルバム作りに入ってしまって
忙がしいようで
LINEの返事すら夜中とかになっていた
私は丸山さんの返事だけを励みに
会える日を楽しみにする事にした
いつものように仕事に行くと、アイツが待っていた
今では、私の恋の一番の理解者だ
「おす、おはよう」
私の顔を見て声をかける
「おはよう....」
私の声で、アイツが笑う
私は、ロッカーにカバンを入れて髪をくくった
「お前、ほんまに顔にでるな..」
少し呆れながら言う彼の顔を私は驚きながら見た
彼はそんな私の顔に指を差し
「会いたいよぉって顔に書いてる...」
そう言うと、彼は笑いながら先に店に入っていった
私は自分の顔を鏡に映してた
いつもの顔なんだけど....
まぁ、少し疲れてるけど....
でも、頑張らないとなぁ、丸山さんも頑張ってるし
私はポケットに丸山さんのおまじないを入れて
彼に続いて店に行った
店に入ると、見知らぬ女の人が立っていた
私は誰なんだろって思ってたら
アイツが私に声をかけた
「新人さんやて....」
その子は、とても可愛い顔をしてた
女が見ても可愛い感じの子だった
女の子は、来ている仲間の一人一人に挨拶していた
そして、私とアイツに気がつくと近寄って来た
「始めまして、よろしくお願いします」
可愛らしく頭を下げた
男はこんな時に正直だ
彼は、彼女の可愛さで鼻の下が伸びていた
私は呆れながら彼女に
「こちらこそ、よろしくお願いします」
と言い自分の道具箱を整頓しょうと動いた
すると、私のポケットから何かが落ちた
それを彼女が気が付いて拾ってくれた
「あっ、これ落ちましたよ」
そう言いながら、そのモノに目をやった
それは、私が丸山さんからもらったコースターだった
私はそれを気が付くと、焦り慌てて取り戻した
「あ、ありがとう」
すると、彼女はニッコリと私に笑った
「関ジャニ∞の丸山さんが好きなんですか?」
その言葉に私は顔が赤くなるし
アイツは大きく動揺してた
「私もファンなんで...」
彼女は笑って言った。