第6章 彼の言葉
そのお客様を何とか笑顔で帰す事が出来て
私はホッとしてた
仲間は、私の肩を軽く叩いていく
店長も褒めてくれた
アイツは.....
「....すまん、助かった」
情けないぐらいに、落ち込んでいた
「いいけど、私から言う事じゃないけどさぁ、ちゃんとお客様とコミニュケーションとりながらしたら?」
「...うん、そうするわ」
私は呆れた顔になる
何でこんな情けない男に惚れてたんだろ?
「次は助けないからね!」
そう言うと、自分のお客様に向かった
私はお客様の髪を触りながら、丸山さんの事を考えていた
昨日の丸山さんの言葉で、私はさっきのお客様を笑顔に出来た
丸山さんの凄さを強く感じていた
まぁ、私たちと違う世界で生きてて苦労してたから
人として大きいのかも知れないけど
その大きさと違う何かがある気がする
人として優しい人
そして、何よりも温かい人
早く二人で恋を始められる日が来る事を
願いながら私は仕事に情熱を注いでいたのです