• テキストサイズ

Dye D? <番外編 村上>

第11章 居場所


再び廊下に出ると、
次はヤスが部屋の前に立っていた。


安田「...村上くん」

ヤスは今にも泣きそうな顔をして俺を待っていた。


村上「何やねん、その顔は...」

俺はヤスのおでこを軽く押した

ヤスはバランスを崩し、身体を揺らした

安田「....俺、なんも分からんし、何も聞かんけど、俺、村上くんを信じてるから...」


俺は、ヤスらしいなぁと感じていた。


村上「おん、ありがとうな」


俺はヤスの頭を抱きしめた


安田「やから、やから...」


ヤスは言葉に詰まって続きが出ないようだ


村上「お前は優し過ぎんねん、俺は大丈夫やから」


ヤスの肩を俺はつかんで、笑って言った

安田「優しいのは村上くんの方や、
村上くんはいつも我慢してたん知ってるし、
みんなそれに甘えたから」


また、俺の中の彼女が疼く

俺は小さく笑うと俯いた

俺って男は....

俺が支えてたんじゃなくて、
俺はみんなに支えられたんだ...実は今みたいに...

彼女にも、ずっと...


村上「....ヤス、ありがとうな」


俺はヤスの頭を軽く叩いた


安田「なぁ、帰ってくるやんな、俺らの所に...」


不安げに言う安田に、俺は最高の笑顔を見せた


村上「おん、俺の居場所はここやからな」

そう安田に告げると、
俺は足を動かし廊下を歩きだした。
/ 24ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp