第10章 俺の責任
廊下の角を曲がると突然、
部屋の扉が開き、俺は強引に押し込められた
犯人はすばるだった。
村上「....男にやられても嬉しないんやけど」
俺は、すばるを見つめ言った
渋谷「ふはっ、やっぱりか」
すばるは笑いながら、掴んだ俺の腕を離した
村上「お前は、いつも普通に出来んのか?」
呆れて言う俺に、すばるは平然と笑って告げた
渋谷「それは、お前が居るから俺は安心して出来るん、俺をダメな子にしたんはお前や」
コイツの理屈にムカつきながら、俺は笑っていた
村上「何やねんそれ」
渋谷「やから、お前は責任を取らなアカンねん」
時々、こいつの言う事が分からなくなる
村上「責任?」
渋谷「俺らから離れんな!俺を捨てるな!」
村上「お前は俺の彼女か」
笑う俺にすばるは、腕を掴んだ
渋谷「アホ、俺は真剣や!」
すばるの真剣な目を見て、俺はヤツの胸を軽く叩いた
村上「わかってる、
手のかかるお前の世話は誰も出来んからな..」
俺は小さく笑っていた。
俺の居場所の温かさに
彼女の教えようとしてくれた場所に。
渋谷「おん...俺ら待ってるから、」
すばるは寂しそうに俯いた
村上「おん、今だけは我が儘させてくれ..」
俺は、すばるにそう告げると、
すばるを後にして部屋を出た。