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Dye D? <番外編 村上>

第9章 全てを


廊下に出ると、壁にもたれるように立ってる亮がいた。


錦戸「よっ!」


俺を見るなり、笑顔で声をかけてきた


村上「おん」


俺は、不思議に思いながら返事をした

亮は一瞬 くちごもっていたが静かに俺に話しかけた


錦戸「...俺らに、村上くんがおらんとアカンねん」


村上「ど、どなんしたんや?」


驚く俺に亮は


錦戸「いつも、困らせてるけど...村上くんおらんと話もまとまらんし、空気悪いねん」


村上「アホか、亮!」


俺は、笑いながら、亮を頭から抱きしめた


錦戸「....俺ら、壊れへんよな」


亮は何か勘違いしてるようだ

俺は笑いながら、落ち込んでる亮を抱きしめ続けた

村山「俺は、お前らの側からどこにも行かんよ、
うるさがられてもな」


笑いながら言う俺の言葉に、
また彼女の言葉が胸に刺さってくる...

彼女は全てを知ってたんだと感じていた

何も言わずに俺らを見ていて

全てを知っていたのだ...

錦戸「...おん、約束やで」

錦戸は小さく呟いた

村山「おん、約束や...」

そう言うと俺は、抱きしめていた亮を
ゆっくり離した


村山「俺、行かなアカンから...」


錦戸「おん、頑張ってな」


たぶん、亮には分かってないだろうが、
俺が何かをしてるのは薄々気がついているから、
この言葉が出たのだろう

俺の決意に応援の意味を込めて。

村山「おん、ありがとうな...」


俺は亮を置いて、一人で廊下を歩き出した
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