第6章 俺
俺は仲間と過ごすより、女と過ごす時間が増えていた。
屋敷が直ってくる度に、
女を探して屋敷をさ迷っていた。
俺は何故か、女との時間を大切にしたいと思っていた
彼女の「時間」を予期しているかのように、
必死だった。
そんな俺を、仲間は不信がっていた。
俺はいつも、みんなから離れて行っているし
女の事は、丸山以外知らなかったし
女も、俺以外のヤツとは絶対に会わなかったからだ。
俺の行動は謎だったんだろう。
錦戸「なぁ、最近の村上くん変じゃないか?」
亮は何時もの部屋の隅で、
リラックスしているみんなを見ながら言った
横山「まぁ、何かコソコソしてるみたいやな」
何かの本を読みながら、目線をそらさずに呟いた。
渋谷「まぁ、ええやん、アイツにも
自分の時間があっても....」
ソファーに寝転びながら、気楽な感じで話す
安田「でも、瓦礫の部屋で一人でおるんやで、何か悩みあるんとちゃう?」
不安げにみんなを見ながら訴える
大倉「.....心配だね」
心配そうに俯きながら、安田の言葉に賛同する
丸山「まぁ、人には言えない秘密はあるもんだよ...」
少し微笑みながら告げる丸山に、みんなは注目する。
横山「マル、何か知っとるんか?」
その言葉に反応して、本を閉じて丸山に聞く
しかし、丸山は横山に強い目線を送り
丸山「....僕は時が来るまで何も言わない...」
そう丸山は言うと、目線をそらして俯いた
渋谷「まっ、ええか!
その時が来たら知ることになるんやし」
少し笑いながら起き上がり、納得した顔で笑った
安田「....でも、村上くんが俺たちから離れたら?」
寂しそうに自分の気持ちを言う安田に
錦戸「そん時はそん時や」
冷たく吐いた、かなりイライラしてる様子がわかる。
大倉「でも、屋敷もだいぶん出来たね」
そこへ、暗くなってる雰囲気の空気を変えようと、大倉が話題をかえる
横山「あと、2、3日やな...」
横山の言葉に、やっとこの狭い部屋から
解放される嬉しさで、
みんなはホッとするように屋敷を見つめた