第5章 時間
俺たちは、操られた人間が屋敷を直してくれるのを、いつもの部屋で待っていた。
錦戸「操る時には、ちょい大変やったけど、
今は楽やな」
錦戸は、ニヤニヤしながら言った
安田「で、操り終わったら、忘れてるんやね」
安田は家に響く音が嫌なようで、
耳を押さえながら言った。
横山「まぁ、これなら直ぐに出来そうやな」
横は眠そうな感じでいた。
少し疲れてるのかも知れない...
渋谷「雛ーっ、どなんしたん?」
一人みんなから離れてる俺に、
すばるは気が付いたようだ。
俺はあの女が気になって仕方なかった
俺が帰って来て、探したが何処にもいなかった
大倉「...体調でも悪いん?」
大倉は心配そうに尋ねた
村上「大丈夫やで、少し眠いだけやから。
散歩して来るわ...」
俺はそう言うと部屋を出た
その後を丸山が着いて来た
丸山「村上くん、彼女に会いたいなら..、
昨日の部屋に行ってみて...」
そう俺に伝え、微笑んだ
村上「えっ、なんでや」
丸山「まぁ、いいから....」
そう言うと、笑って俺の肩を叩いて来た
俺は、そんなマルを見つめながら睨んだ
俺の気持ちを何でこいつは知ってるのか
腹が立ったからだ
どっかで、見てるのか?
俺は無言でマルを置いて、昨日に最初に会った部屋に向かった
俺は崩れかけた部屋を覗くが誰も居ない
俺は中に入ったてみた。
足下の瓦礫がうるさい音をたてる
人間たちは別の所を直していた
俺は瓦礫に座って考えた
あの女との会った時の感覚を
安心する感覚を
「しーーんご!!!!!」
そう声がかかると後から抱きつかれた
俺は本気で驚く
村上「な、なんや、おい!!!!!」
「もぉ、ナイスリアクション」
そう言うと、女はケラケラと笑った
村上「なぁ、お前は俺で遊んどるやろ?」
俺のその言葉に女は、強く背中から抱きついてきた
「お屋敷を直してくれて、ありがとう」
俺は、氷のような身体が女の熱で熱くなるのが分かった。
ずっと こうしていたかった
静かな時間が流れた....
村上「お、おん....」
俺は恥ずかしかったが、男の意地で平気な返事をした。
「これなら、間に合うね....」
女は、寂しそうに呟いた。