第19章 今日からあなたの彼氏です
【笠松 幸男】
今日は珍しく笠松先輩が家まで送ってくれた。
「なあ、桜庭」
「何ですか?」
「明日、迎えに来てもいいか?」
「良いですけど、どうしてですか?」
家の前まで来て笠松先輩が言った。
「朝も帰りも一緒に居たいってだけだ」
それって…
「告白……ですか?」
私が言うと、笠松先輩は真っ赤になっていた。
「わ、わりぃかよ!!仕方ねぇだろ…好きになっちまったんだからな」
「ふふっ…」
「何だよ…」
最初は話すことすらできなかったのに…
「良いですよ。毎日待ってます」
どんな天気だって、帰りが遅くたって。
「私も好きですから」
「え!?」
どうして驚くの…
今の笠松先輩はバスケ部の主将だなんて思えない。
「では、また明日。待ってますね…」
「ああ…」
明日も明後日もちゃんとそばにいてよね。
笠松先輩…