第7章 少し先の未来【黒子テツヤ】
「ただいま帰りました」
夕食の支度をしているとテツヤくんが帰ってきた。
「お帰りなさい。今日は早いね」
「園長先生がたまには早く帰りなさいと」
「夕食はもうすぐ出来るから着替えて待ってて」
「はい、そうします…あっ」
バサリと落ちたのは私の鞄。
中身まで散らばってしまった。
「すいません」
「あっ、私がやるから……」
鞄の中身を思い出し慌てて向かうも遅かった。
「あの……これ…は」
テツヤくんが手にしていたのは一冊の手帳
そこには『母子手帳』と書かれていた。
私とテツヤくんはリビングのソファーに座り、私は全て話した。