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【黒バス】私の彼氏はバスケ部です

第53章 パパはじめました【黛千尋】


「千尋、ご飯出来たよ~」

夕食が出来たので彼の名前を呼ぶが返事は無い。

「ちーちゃーん!黛さん~!まゆちー!」

恥ずかしいから止めろと、いつもなら来るのに今日は返事すら返ってこない。

「千尋~?」

彼の部屋を覗けば彼は何かブツブツ言いながら熱心に何かをしていた。

仕事?

でも彼は家に仕事を持ち帰らない人間だったはず。

「何とかなるだろ…」

「何が何とかなるの?」

「は?」

余りにも此方に気づかないので独り言に返事をすれば慌てた様子を見せた。

「何しに来た?」

「ご飯出来たよ。さっきから何回も呼んでるのに返事無いから…」

「そ、そうか……悪い。考え事してた。すぐ行く」

「冷めちゃうから早く来てよ?じゃなきゃ私全部食べちゃうから」

バタンと扉を閉め

「ふふっ…」

私は様子のおかしな彼にあえて聞かなかった。

慌てて隠してたけどパソコンの下に置かれた雑誌のタイトルは丸見え。

おまけに付箋まで貼ってあった。

「案外いいパパになるかもね」

私はお腹の赤ちゃんに語りかけた。

「さ、ご飯だご飯!」







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