第53章 パパはじめました【黛千尋】
【黛】
「オイ!次は何で泣いてる!?」
数ヶ月後
無事に生まれた我が息子は1日を泣いて過ごす毎日。
オレの腕に収まる我が子が泣く理由が分からない。
あれだけ本を読んでもそれ通りなんていかない。
「オムツじゃない?」
呑気に外で洗濯物を干す夏姫はオレに返す。
「オムツ、オムツ…」
「オムツはここですよ。黛さん」
「ああ、サンキュ……って、赤司!?」
「お邪魔してます」
オレの前に現れたのは赤司…だけではなかった。
「あら、この子パパに似ちゃったの?」
「ちっちぇーな」
「ホントだな…」
実渕、葉山、根武谷までもが一緒だった。
「何でいる…」
「お宅に伺ったら夏姫さんが入れてくれたので…」
オレは夏姫を向こうとしたが泣く我が子にそれどころではない。
「早く替えなきゃかわいそうよ」
わかってるさ!そんな事!
我が子を寝かし、オムツに手を伸ばすオレの動きは止まった。
「何だ?これは…」
手を伸ばした先にあったのは
「オムツケーキです。ウチの家内が持っていけと…」
「チッ!」
「ああ!もう!乱暴何だから!」
適当に引っこ抜けば実渕に叱られる。
「今度息子のお古でも持ってきましょうか?」
「いらね「まあ、助かるわ!」」
「では、明日にでも持ってきます」
赤司のヤツ明日も来る気かよ。