第49章 完璧なオオカミさん【赤司征十郎】
「赤司っち~」
とある家に着くと赤司くんを呼ぶオオカミさんの声が。
「夏姫ちゃん!!」
そこには千花ちゃん、春菜ちゃん、夏実ちゃん、三鈴ちゃんの姿も。
「お待たせ赤ちん」
後から肩車された麗那ちゃんも現れた。
「みんな遅かったね~」
「さつきちゃん!!」
家のなかからはさつきちゃんが出てきた。
一緒に出てきたオオカミさんと大皿を持っていた。
「そうだ。麗那ちゃん、和菓子は?」
「それが…」
「俺が食べちゃった~」
麗那ちゃんは空になったかごを見せ、一緒にいた紫原くんが食べたと話した。
「敦…何をしているんだ」
「赤ちんも食べたかった?」
「これだからダメなのだよ…紫原は」
「俺はどら焼しか食ってねぇぞ」
「青峰っちも食べたんスか!?ズルい~」
「早いもん勝ちだ」
「そうそう」
そもそもオオカミさんの為に用意したのではありませんよ。
「夏姫ちゃんたちがテツくんたちと知り合いだったなんて…」
「ちがうよ!!さつきちゃん…これには色々あって」
「僕も、彼女たちが桃井と知り合いとは思わなかったよ」
「偶然ってあるんだね~」
本当は女子会の為のおつかいだったのに、パーティーみたいになっちゃったよ…