第37章 彼氏がモデルを辞めるそうです【黄瀬涼太】
次の日から、生徒会の雰囲気は変わっていた。
学校中に置いてある目安箱。
昔からある目安箱の中はある話題ばかりだった。
《黄瀬くんにモデルを辞めさせないで》
《黄瀬くんがモデルを辞めたのは会長のせいだから責任を取れ》
黄瀬くんがモデルを辞める?
どうして…
学校には関係ないと先生は言っていた。
「会長…どうするんですか?」
「私がなんとかしますから…これは」
廊下を歩けば黄瀬くんの話題ばかりが聞こえてくる。
しまいには黄瀬くんのファンの子に呼び止められた。
「黄瀬くんがモデル辞めるのって…あなたのせいなんでしょ?」
「どう責任取るの?」
「うちらとすれば別れてくれると良いんだけどなー生徒会長さん」
「生徒会長さんは生徒のお願い聞いてくれるよね?」
日々言われ続けると、限界というものが押し寄せて来る。