第4章 看病【黄瀬涼太】
【夏姫】
「ゴホッ……」
昨日あたりから調子がおかしいと思っていたら今朝になり熱が出てしまった。
体調管理は大丈夫だと思ったのにな‥。
「はぁ………暇だな。今は部活の時間か…」
今だと試合でもしてるのかな?
私の仕事誰がやってくれてるのかな?
考えるのは全部バスケ部の事ばかり。
これも彼の影響かな?
「……………。………………夏姫。夏姫」
ああ、熱のせいで黄瀬くんが見える。
私の額に置かれた彼の冷たい手が気持ちいい。
「夏姫、熱……辛いっスか?」
私、夢でも見てるのかな?
さっきから黄瀬くんが私の部屋にいるの。
だって今は部活中だもの…笠松先輩に怒られちゃう。
夢なら……いいよね?
「り……涼太…………君」