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紅く染まる百合

第2章 接近


〔CCG〕の制服をビシッと着こなし、後ろにクインクス班を連れて出勤してくる。それがササコの毎朝の出勤風景。

2階の廊下から、コーヒーを飲みつつボーっとその姿を追っていた。

あれから何度かササコとは話した。愚痴を聞いたり、噂話をしたり、何気ない女子らしい話をしたり……

軽い冗談も飛ばしあえるぐらいの仲にはなった。きっと彼女の中では『友人』にカテゴライズされているだろう。

それは望ましい事だ。だが、私の中では何かが燻っていた。本当に『友人』でいいのか。『それ以上』になりたいと思っているのではないか。変な考えが浮かぶ度に首を振り打ち消そうとする。

しかし、一度燻った思いは中々消えてはくれなかった。
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