第3章 2時
やっと起きたゾロに、
なんだ?と凄みを効かされた。
……いや、離さなかったのはアナタですけど。
ルフィに返してもらった眼鏡をかけ直し、
だいぶ前から治まっていた船酔いに安堵の息を漏らす。
「しん、今夜は宴だ!」
少し赤くなり始めた空に、
ルフィの明るい笑顔はよく似合っていた。
『宴?』
聞きなれない言葉に、首を傾げると、
「お前の歓迎会をする。ってことだとよ」
ポンッと頭に軽い衝撃を受け髪の毛をわしゃわしゃとされた。
『ゾ…ゾロ!
やめてくださいっ!!』
いいように遊ばれる私の髪は、
ゾロの手が離れた後もぐちゃぐちゃだった。
……歓迎会。。。
その言葉に心が揺れた。
……私を歓迎してくれるの?