第3章 2時
「それに…ゾロも…フフっ」
今の状態を見てナミが笑う。
「いや、ナミもベッタリだったぞ?」
ウソップが、全て見ていたと楽しそうに話をした。
『あの……ゾロ…』
まだまだ続くウソップたちの話の間も、
ゾロは同じ体勢で寝ている。
ということは、私は抱き締められたまま。
ナミとウソップに頼んでも流され、
ルフィは私のメガネをかけてチョッパーと遊んでいる。
『…もぉ…』
ボヤける視界にゾロから優しい石鹸の香りがする。
……意外だ。
なんてことを思いながら、
まだ出会って間もない人達に、
自分の心が乱されているのが、
少しムズがゆかった。