第14章 *オリジナル短編*
竜馬side
「な、ななななな…なんでそんな格好なんだよ!」
電気がついた目の前には裸の宇佐見がいた
「だっだって…」
「い、いいからこれ着ろよ!」
俺は自分の服を貸した
「あ、ありがとう…」
宇佐見は、着替えに行った
少しして部屋から出てきた
「……」
余計いけないかもしれない
「竜馬、どうかした?」
「…お前、下着は?」
「え、濡れたから着てないよー」
「ズボンは?」
「大きくてすぐさがっちゃうから、Tシャツだけにしたよー、竜馬のTシャツなら、ワンピースみたいになるもん」
こいつの背は、確か150いかないくらいだったはず
俺と比べれば、かなりの差がある
だから、俺の貸したTシャツはワンピースみたいになってんのかもしれねぇ
だけど…
「雨、いつあがんだろうな」
「そうだねぇ…雷も、もう鳴らなきゃいいけど…」
こいつが帰るまでに、理性が保てるのか?
ピカッ
ゴロゴロ
「ひゃっ」
耳を塞ぐ宇佐見、相当怖ぇんだろうな、震えてる
とりあえずソファーにもたれかかるように床に腰掛けた
普段男みたいなこいつが、こんなにしぼんでるのは見たことがねぇ
だから俺は
ギュッとこいつの手を握った
「え、竜馬?」
「怖ぇんだろ?握っててやるよ」
「あ、ありがとう…」
ドキン、ドキン
今日はなぜか鼓動が速い
痛いくらいに
こてん
漫画で表せばそんな音がするんだろーな
こいつは俺の肩に頭を置いて
寝ていた