第6章 *基礎の時間*
宇佐見side
「烏間先生ちょっと怖いけどかっこいいよねー」
「それなー」
「ナイフ当てたらよしよししてくれんのかな〜」
私たちがそんな話をしていると
「烏間先生、ひょっとして私から生徒の人気を奪う気でしょう」
「ふざけるな」
烏間せんせはそう言って上着を着た
寒かったのか?←違うでしょ
「《学校が望む場合…E組には、指定の教科担任が追加できる》お前の教員契約には、そういう条件があったはずだ」
そう言い、いつの間にかナイフを構えていた
殺せんせーは気付いていないみたい
ドッ
「!」
烏間せんせのナイフが殺せんせー目掛けて行った
でも、そんなスピードをものともしないのか、殺せんせーは避けた
あんなぐにょぐにょなナイフなのに木に傷がついている余程のスピードだったんだろう
「わーぉ…」
「俺の任務は殺し屋達の現場監督だ、あくまでお前を殺すためのな」
「《奴》や《お前》ではありません生徒が名付けた《殺せんせー》と呼んで下さい」
殺せんせーはニヤニヤしながらそう言った
変なとこ細かいよね
「渚ー6時間目なにー?」
「小テストだよ」
「うわぁー…めんどくさ、サボっちゃダメかな」
「ダメだよ、どうせなら体育で終わりたかったよね」
「大いにそれな!」
私達が歩いていると誰かが立っていた
「渚、あれ誰?」
当の本人は、いちご・オレなんかのんきに飲んでる
「……‼︎」
ザザザザザッ
すごい、この雰囲気を表すかのような効果音…じゃなくて、木が風で重なりあったり、揺らされたりしてる
すごい音だ……
「カルマくん、帰ってきたんだ」
「カルマくん??」
「よー渚君久しぶり、わ、あれが例の殺せんせー?すっげ本トにタコみたいだ」
ザッ、ザッ
なんか…この人
カルマと呼ばれた人は殺せんせーのところに向かって歩く
せんせーは気付いたようだ
「赤羽 業君…ですね、今日が停学明けと聞いていました」
赤羽業…変な名前ー
「初日から遅刻はいけませんねぇ」
せんせーの顔は暗い紫になった
「あはは、生活リズム戻らなくて」
なーんかあの人変……雰囲気が同じ中学生とは思えない