第6章 *基礎の時間*
宇佐見side
しくしく
殺せんせー落ち込んでるw
「…やっと暗殺対象《ターゲット》を追っ払えた、授業を続けるぞ」
「でも烏間先生こんな訓練意味あるんスか?しかも当の暗殺対象《ターゲット》がいる前でさ」
「勉強も暗殺も同じ事だ、基礎は身につけるほど役に立つ」
「…どーゆー事?」
私は烏間せんせにそう聞いた
「例えば…そうだな、磯貝君、前原君、そのナイフを俺に当ててみろ」
烏間せんせは、そう言った
「え…いいんですか?2人がかりで?」
悠馬と陽斗は驚いている
そりゃそうでしょ
「対先生ナイフなら俺達人間に怪我はない、かすりでもすれば今日の授業は終わりでいい」
つい最近まで精鋭部隊にいたくせに
そんな人にナイフが当たるわけないじゃん、全力で振ってもかすりもしないよ
「え…えーと…そんじゃ」
二人は、徐々に間を詰める
そして、悠馬がナイフを振る
ヒュッ
スッ
せんせは避けた
わーぉ…
烏間せんせ避けるの早いなw
すげー
「…‼︎」
周りのみんなは驚いてる
でも、一番驚いてんのは悠馬だと思う
そりゃそうだよ、だって本気で振って避けられたのだから
「さあ」
「くっ」
陽斗も負けずとナイフを突き刺す
でも、簡単に弾かれる
バッ
ヒュッ
ビシッ
全ての攻撃を華麗にかわした
烏間せんせすごいなw同じ人間とは思えない
「このように多少の心得があれば素人2人のナイフ位は俺でも捌ける」
かっけーな烏間せんせ
「「くッそ」」
二人ともムキになってる
ガッ
二人は手首を掴まれ、こかされた
「俺に当たらないようではマッハ20の奴に当たる確率の低さがわかるだろう」
「精鋭部隊ってナイフの訓練もするの?」
私がそう聞いた
「あぁ、特に攻防についての訓練をした…それより見ろ、今の攻防の間に奴は、砂場に大阪城を造った上に着替えて茶まで立てている」
タコってお茶飲むの?
てかあのニヤニヤした顔腹立つわぁ〜…
グイ
烏間せんせは悠馬と陽斗を起こした
「クラス全員が俺に当てられる位になれば少なくとも暗殺の成功率は格段に上がる、ナイフや狙撃、暗殺に必要な基礎の数々、体育の時間で俺から教えさせてもらう!」
キーンコーンカーンコーン
後ろではチャイムが鳴り響く