第5章 *サービスの時間*
寺坂side
「…チッモンスターが良い子ぶりやがって」
俺が言葉を吐き捨てた瞬間
転入生の桃果が振り返り
「竜馬?」
って言ってきた
そん時、脳裏に一つの映像が浮かんだ
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「竜馬ぁ…大丈夫?」
小せぇ女の目線の先には、そいつよりまだ小せぇ男がうずくまってる
あぁ、あれは俺だ
そこにはこけて泣いてる俺がいる
「大丈夫!僕は強いもん!」
涙目になりながらそう言った
「そっか」
小せぇ女はしゃがんだ
「ほら、乗って」
俺は唖然としている
「え?」
「早く帰んないと怒られちゃうよ」
俺は仕方なく女の背中に乗った
「ごめんね」
「大丈夫!」
あぁ、こんとき思ったよな
"僕/俺が大きくなったら守って/あげる/やる"
って━━━…
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あの宇佐見か…懐かしいな
「わぁ…竜馬もこのクラスだったんだ!全然気付かなかった…なんかすごく背が伸びたねぇ」
「お前が小せぇだけだろ?」
「あー!お前って言ったぁ!昔みたいに"宇佐見ちゃん"って呼びなよ♡」
こっこいつ!
「てめぇ!堂々と俺の恥ずかしい過去晒してんじゃねぇよΣ░(꒪◊꒪ ))))」
「なんで?もう名前で呼んでくれないの?」
こいつは、うるうるした目で俺に問いかける
「…チッ宇佐見、久しぶりだな」
俺は仕方なく、仕方なしに呼んでやったんだぞ⁉︎うるうるな瞳に負けたわけじゃねーぞ⁉︎
「竜馬ー!」
ギュ
この効果音が合うに等しい
宇佐見は俺に抱きついてきた
「て、てめ!///////////離せ!」
くっそ…む、胸が…
宇佐見の豊満な胸が俺の胃の辺りに触れている
「あれ?竜馬照れてる?」
「照れてねーよ!ほらもう予鈴がなるぞ!」
「いつもは予鈴なんか気にせずに堂々と遅刻するくせに」
「うるせー」
俺は教室に戻った