第3章 *暗殺の時間*
宇佐見side
「お題にそって短歌を作ってみましょう、ラストの七文字を「触手なりけり」で締めて下さい」
触手なりけりって…難しいでしょw
「書けた人は先生のところへ持ってきなさい、チェックするのは文法の正しさと触手を美しく表現力できたか」
《花さそふ 嵐の庭の雪ならで はえゆくものは 触手なりけり》
先生…短歌w
「ぶふっ!あははっwww」
「こら!桃果さん笑わない!先生だって恥ずかしいんです!」
よくこんな恥ずかしい短歌を歌ったねw
「触手って季語?」
凛ちゃんが岡島くんに聞いてる
「さぁ…」
wwwだろーねw
「出来た者から今日は帰ってよし!」
できないでしょw
「先生しつもーん」
カエデちゃんがせんせーに質問だ
「…?何ですか、茅野さん」
「今さらだけどさぁ、先生の名前なんて言うの?他の先生と区別する時不便だよ」
「名前…ですか、名乗るような名前はありませんねぇ、なんなら皆さんでつけて下さい、今は課題に集中ですよ」
「はーい」
質問は終わったみたい
プシュー
あれ?先生、顔色がほんのりピンクになった
渚を見るとそれに反応したみたいだ
ガタッ
席を立った渚
手に持っているのは、短歌を書く紙と……
対先生用ナイフだ
「お、もうできましたか、渚君」
ニヤッ
寺坂…笑った…?
何が起ころうとしているのだ
ザッ
ザッ
宇佐見side end
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渚side start
昼飯の後で僕等が眠くなる頃に、先生の顔が薄いピンクになる時がある
茅野の質問への反応も少し遅れた
多分先生も一番油断する時間なんだ
ドクン
《渚…殺る気か‼︎》
ドクン
この進学校で落ちこぼれたE組《ぼくら》は思う
ドクン
《どこかでみかえさなきゃ《やれば出来る》と、親や友達や先生達を》
《殺れば出来る》と……
ドクン