第3章 *暗殺の時間*
宇佐見side
「なんというか、大変?だね」
「あはは、変なところ見られたね」
「ぜんぜーん…あ」
キィィィィンッ
「?」
渚は「?」を浮かべている
「聞こえないの?多分殺せんせー帰ってきたんじゃない?」
私がそう言うと
ボッ
殺せんせーがミサイルを持って登場した
「わっ‼︎」
渚は驚いたようだ
「…おかえり先生」
「おかえりー殺せんせーどしたんそのミサイルw」
私が聴くと、殺せんせーは答えた
「お土産です、日本海で自衛隊に待ち伏せされて」
「……大変ですね、標的《ターゲット》だと」
渚が答える
「いえいえ、皆から狙われるのは…力を持つ者の証ですから」
「!」
その言葉に渚は目を見開く
「殺せんせー、自分で言うの?w」
「ええ、もちろん、さ、五時間目を始めますよ」
「はーい」
「………はい」
「渚、どーした?」
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渚side start
宇佐見さんが呼んでいることにも気付かない僕は、一人考えてた、いや正確にはちがう…
先生にはわからないよね、皆から暗殺の標的《ターゲット》にされるって事は…
裏返せば皆に実力《ちから》を認められているって事だ
そんな怪物に期待も警戒もされなくなった
認識さえされない人間の気持ちなんて
ドクン…
《お前のお陰で担任《オレ》の評価までおとされたよ》
ドクン…
《唯一よかったのは…もうお前を見ずに済むことだ》
ドクン
ドクン
ドクンッ
殺れるかもしれない
だって
この怪物《せんせい》にも暗殺者《ぼく》の姿は見えてないから
渚side end
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宇佐見side start
「渚!」
さっきから呼んでるのに気付かない
ただ、せんせーを見てる
「渚ってば!」
「へっ⁉︎」
4回目にしてやっと気づいた
何考えてたの?顔怖かったよ?
「い、いや…別に」
そういえば、寺坂から何渡されてたんだろ
ま、いっか
「教室、戻ろ?」
「う、うん」