第9章 メモリーブック 空条
…え?1時間前?私はこの家に2時間滞在していたし、あのお部屋は空条君の部屋…いやでも振り返っても空条君の姿は見えなかったし…気が付いてなかったとか?
「馬鹿か」
「ごめんなさい」
「部屋にはいったぜ」
「私にお気づきでしたか!?」
「あんだけ大声で楽しそー笑ってりゃいやでも聞こえる」
私声を出していたのか!む、無意識!恥ずかしいこと極まりない。
じゃあなくて、そうではなくて私は不法侵入なのだからまずここで私がやらなくてはいけないことはただ一つ
「申し訳ございませんでした」
土下座しかないでしょう!?
て、天下の空条様のお部屋に不法侵入したうえニヤニヤした顔をさらしてアルバムをノー許可で見てしまったんだから命を落としても仕方がない。というか空条様は気配を消すのがお得意なようで何よりです…
「見た所…俺の高校の生徒か?」
「はい!植嶋亜理紗と申しまして同じ学年です!」
ヒーハー!名乗ってしまった!恥ずかしい!こんな地面に座ったままで自己紹介だなんて恥ずかしいぜ!!
「何しに来た」
「空条様の幼少期の御様子をどうしてもお目にかかりたいなあと思いまして…」
「で…それは果たせたか」
「勿論ですとも!!」
そりゃあ満足するまでprprしましたから!え、いや視覚的な意味で!
「そうか」
「…あれ、ご制裁は…」
「は?」
してほしかったのかというようなそんな目で私を見下ろす。見下しているのかもしれない。