第1章 告白予行練習~another story~
学校からの帰り道――
俺はちゃんと寄り道をしながら帰って来た。
ちゃんに告白する日を聞いた所、どうやら明日の放課後らしい。
「明日……か……」
自分の部屋で一人ポツリと呟いた。
ちゃんが好きな男とはどんなヤツなんだろう。
全く想像がつかない。
この際、本人に聞いてしまおうか?
……でも知りたくない……
色々な感情がごちゃ混ぜになり、もやもやしながらベッドにダイブした。
疲れて眠いはずなのに、なかなか寝ることが出来なかった。
「好き」という言葉が例え偽りでも、一瞬でも、俺に向けられていることが嬉しかったというのは、
誰にも言えない俺だけの秘密だ。