第4章 proof of life
茶色の葉たちも、数える程となった十二月――
足に続き手の力も衰えてきた。けれど私は絶望なんてしなかった。
このまま朽ちていく運命なのは知っていたし、受け入れていた。それに……
「~! 調子はどう?」
「うん。大丈夫だよ」
孝ちゃんが好きだって気付けたから。だから私は幸せだ。
自覚してから思ったけど、孝ちゃんのことはずっと前から好きだったみたいだ。
……気付けてよかった。
「なぁ、。さっきまで歌ってた歌……もっかい歌ってくんない?」
「いいけど……孝ちゃんあの曲好きだったっけ?」
「小さい頃、がよく歌ってたやつだから……懐かしくて、さ」
いいだろ? と視線で訴えてくる孝ちゃんに、笑いながら
「分かった」
と返事をして、私は息を吸い込んだ。
~♪~♪~♪~♪~
この気持ちは言わない。私のわがままで孝ちゃんを縛り付けたくないから。
だからずっと片想いでいい。
このまま孝ちゃんの隣で歌っていられれば、それでいい。
たとえ気持ちは言えなくても、ココロは繋がっているって信じてるから。