第2章 Sweet's Beast
「『上手く出来たか心配』って言ったけど、美味しいデショ? 味見しなかったの? ……てか、『はひぃ!?』って何?」
笑いながら顔を離す蛍君に頭がついていかない。
キスはしたことはある。
あるけど、不意打ちすぎて……!!
呆けたまま蛍君を見つめていると、肩に軽い衝撃が来て、私は呆気なくソファーに倒れ込んだ。
つまり、押し倒された。
「あ、あの蛍君!?」
「ねぇ、……知ってる? 男は皆、獣なんだよ? そんなマヌケな顔してると……食べられるよ?」
胸元のボタンに手を掛けられて、これから起こるであろう事を予測し、慌ててその手を掴んだ。