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体力の代わりに

第4章 クラスメイト


黒い・・か。

兄「どうかしたか?
  肩上がってるし、口数少ないぞ」

『え?そう?
 癖がバレちゃったからかな・・・。
 お兄ちゃん以来だったんだよね。
 ちょっと怖いのかも』

兄の顔は一切見ずに
震えそうな声を隠すように話す。

兄「いいじゃねえか。バレたのイケメンだろ。
  さっき歩いてたお前より黄色い金髪で眼鏡の。
  背ぇ高くて、顔整ってて」

『なんでわかるの・・・。
 それより、イケメンとか関係ある?』

兄の観察力には頭が上がらない。
それはもう怖いほどに観察し、分析する。

兄「あるだろ。
  そうじゃなくても、お前の癖だろ?
  独り言デカい声で言っちまうっていう。
  気にすることねえだろ」

『そこが重要なんじゃなくて、
 その時の性格が重要なの!!』

今度は自分の顔を上げ、兄をにらみつけて言った。

兄「怒るな怒るな。悪かった。
  俺はその時出る性格を、お前の強さだと思ってる。
  悪くねえと思うぜ」

『そうなのかな・・・。
 ・・・ヘクチッ!』

兄の言葉を完全に信じ切れずにいると、
不意に吹いた風に鼻がくすぐられ、
またくしゃみが出た。
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