第4章 クラスメイト
兄「おい、大丈夫か?
風邪引くなよ。看病面倒だから」
『ちょっと!ヒドいよ!!
心配してくれるのはいいけど、一言多い!』
こんなちょっとしたことで兄が私を和ませているなんて、
露ほども知らずに、怒り続けていた。
『夜は寒いな。
足出してこなきゃよか・・・った・・・』
兄「?」
『悔しい・・・』
兄「何がだ?」
『月島くんが本当にイケメンだったから///』
気付いてしまった月島くんの行動の真意に、
不覚にも彼に惚れてしまった私は、
また兄から顔を背けて言葉を発した。
兄「例のイケメンか。
何をされた((ニヤ」
『さっきみたいに私がくしゃみした後、
何も言わずに私の足の上にカバンを落としてきたの。
・・・もうわかるでしょ///』
兄「膝掛け代わりになったと。
それは確かにイケメンだな。いや、ツンデレか」
『・・・どっちでもいいよ///』
言葉にしたら余計恥ずかしくなってきて、
誰にも見られていないのに手で顔を覆う。
先輩には口説くような言葉言われるし
クラスメイトはイケメンだし・・・。
もう疲れてきた・・・。
意外と近かった『坂ノ下商店』で
兄の車に乗って、
早く寝よう、と考える私だった。