第4章 クラスメイト
月島side
山「・・・ま 待ってツッキー!
ど・・・どうかしたの!?」
その通り。
月「・・・イライラすんだよ
無駄にアツい奴って・・・
“王様”も・・・さっきのチビも」
ホントにヤダ・・・。
何か発散するもの・・・。
あ、みっけ。
月「月原さん」
僕は苛つきを、別の形にして
月原さんにぶつけることにした。
『なに?』
礼をするように頭を下げて月原さんの耳元に近づく。
月「君、本当は黒いデショ。
いじめにでも遭った?」
彼女にしか聞こえない声で囁いた。
月原さんの体が強張る
・・・ことを予想していた。
『さすが月島くん。正解だよ。
私の癖を見抜けるなんてお兄ちゃん以来。
・・・で、だから?』
豹変というほどではない。
それでも確かに、先程までとは雰囲気が違った。
『癖』ということは、根は黒くないのか。
扱いにくい。
苛立ちは、意外感により薄れていた。
でも、何かよく分からない感情が、
僕の中でうごめき始めた。