第4章 クラスメイト
『影山くんって、あの影山くんか!!』
影「!?」
『北一の自己チューセッターね。
あー、スッキリした』
月「君さ・・・」
『・・・ん?・・・(やばっ)』
月「まあ、いいや」
月島くんに私の癖を見抜かれそうになるも、
何とかそれを回避する。・・・きっとできたはずだ。
月島くんがわざとらしく足音をさせて
影山くんに近づき始めた。
もう何も言ってこないところを見ると、
私のことはさほど気にしていないようだ。
これ以上触れないでくれと、願うばかりだった。
その間に、月島くんは影山くんの横を通り過ぎ、
月「・・・県予選の決勝見たよ」
と、意地悪く言った。
月「あ~んな自己チュートスよく他の連中我慢してたよね。
僕ならムリ。・・・ああ!
我慢できなかったから“ああ”なったのか」
月島くんの意地の悪さは終わりを知らなかった。
でも、影山くんの怒りに終わりは、限界はある。
それは、月島くんの学ランの首元につかみかかるという
行動になって現れた。
私以上に何も喋っていない山口くんが、
月島くんの心配をしているのがよく分かる。
当の月島くんは、顔色一つ変えていない。
影山くんはそのまま、何をするでもなく、
月島くんから離れ、私の目の前にやってきた。