第4章 クラスメイト
昨日よりも早く片付けを終えて、
私は帰路についた。
しかし――
(あ!伝え忘れた)
『お兄ちゃん、ちょっと止めて』
先輩に言わなければならないことがあったのに気付いて、
車を止めてもらう。
兄「気をつけろよ」
『うん!』
長く動くわけじゃないから、
車イスは使わずに外へ出る。
『先輩!』
学校の方へ戻ると、
先輩たちが見えたから少しだけ走って、
声を掛けた。
『わっ!』
でも、なにもないところで転びそうになった。
菅「月原!?」
菅原先輩が受け止めてくれる。
菅「大丈夫か?」
『はい、すみません・・・』
澤「どうした?」
『あ、はい。
明日、諸事情で、部活に参加できないんです。
それを伝え忘れたので・・・』
澤「わかった」
田「諸事情って何だ!・・・と言いたいところだが、
今回は目をつぶってやる!
でも、明後日は来いよ!」
『ふふ・・・』
ころころと態度を変える
田中先輩にあわせて表情を変えていく
澤村先輩たちが面白くて、口元に手を当て、
私は小さく笑った。
一同「///!」
『明後日は行きます。では!』
私は、先輩たちのちょっとの変化に気付かないまま
車に戻った。