第4章 クラスメイト
『はいっ!』
自分の世界に入り込んでいた私は、
時間を忘れていた。
思い出していた時間は、ほんの少し、
と“思い込んでいた”。
清「練習終わったよ」
『はい。・・・え!?』
実際には、一時間近く考えていたのだ。
『ご、ごめんなさい!!考え事してました・・・』
清「そう?コートに飛び込みそうな勢いで、
練習見てたけど・・・」
あ、そうか・・・。
昨日の夢に、先輩たちを重ねてみてたんだ。
でも、よく思い出せないな・・・。
(!いけないいけない・・・)
また、自分の世界に入りかけた自分を引き戻す。
『色々熱中してたんだと思います。
ああ、片付け手伝いますね』
清水先輩にあやふやな答えを返して、作業を始めた。