第3章 理由(わけ)
澤村side
体育館の扉が開く、独特の音がした。
『こ、こんにちは・・・』
この声は、月原だな。
そう思って振り返る。
澤・田・菅(///なんだ、この可愛い生物///)
月原を見た俺たち三人の思考は、
皆同じだったらしい。
澤「つ・・・月原」
田「き、来たな!」
菅「ま、待ってたべ!車イス入れてやるから、先入って」
菅原の上手い対応で、一旦体育館を出た。
田「ヤバくないすか、あのジャージ」
菅「萌え袖だった。ちょーカワイイ」
菅原にここまで言わせるとは・・・。
澤「おい、あんまり大きい声出すと聞こえるぞ」
どうにかして、二人と自分を押さえ込んで、
車イスを運び始める。
澤「軽いな」
菅「よくわかんないけど、高そうだ」
田「そっすか?」
苦労することなく運び終えた俺たちを待っていたのは、
清「――気をつけてね。そのサイズ着てると、
あーゆーやつらがわいてくるから」
清水からの、恐ろしいほど的確な言葉だった。
澤・田・菅(ぎくっ(汗))
皆同様に焦る。
『あーゆーやつらって?』
清「説明が大変だからやめとく」
『・・・わかりました。とりあえず、気をつけます』
澤・田・菅(ホッ・・・)
しかし、月原の純粋さが幸いし、
俺たちのあほな態度は、清水の記憶に封印された。