第7章 青城戦
『何が?』
月「聞こえてたの…。
いや、ガキみたいに笑うんだなって」
月島くんが調子よく嘲笑う。
『ちょっと、どういうこと!?』
月「いつもは体裁気にして笑ってるみたい」
『それは…まあね。一応気にするよ。
なんて思われるかは気にしないと』
私は少し過去を思い出した。
月「なんでもいいんじゃない。
どっちも月原さんなことに変わりはないんだし」
そしてすぐに
私を引き戻してくれる言葉に出会った。
否定されなかったことが
何よりの救いだった。
『…そうする』
なんだかわからないけれど
かおをみられたくなくて
窓の外をみて言った。
兄は私の死角で笑っていた。