第3章 黄色のキセキ。
「ちょ、あんた達、」
「よぉー、何々?部活休憩中ー?」
俺がそうマネージャー達に話しかけに行こうとした時、
その場に現れたのは灰崎祥吾だった。
「キャー!灰崎くん!今日も部活来ないのー?寂しぃー!」
すぐにマネージャー達は猫撫で声になって
灰崎の方へ擦り寄って行った。
「あー。俺汗かくの嫌いだからさぁー。てか、今から俺と遊びに行こうよ?部活だりぃじゃん?」
「えー!行きたーい!けどぉー、今更帰れないしぃー。」
「んなの、どうでもいいじゃん。ほら、さっさと着替えて来いよ。」
灰崎にそう言われると、
マネージャー二人は顔を合わせてニヤリと笑い、
すぐに更衣室の方へと走って行った。
あー、ムカつく。
なんでこんなにバカな奴らばっかりなんだろう。
「また部活サボリっスか?灰崎くん。」
俺がそう声を掛けると、
灰崎はこちらを向いてニヤっと笑った。
「あれ?涼太くんじゃん?この間は可愛い彼女頂いちゃってごめんねぇー。」
灰崎はニヤニヤとしながら、俺の肩に手を回した。
「別に。しつこく迫られて渋々OKしただけだったから、そんな好きでもなかったからかまわないっスよ。」
俺は灰崎の手を振り払うと、
灰崎をにらみつけた。
「あぁー。そうだよねぇ?俺もすぐ飽きて一回やったら捨てちゃった。」
灰崎はゲラゲラと笑っていた。