第2章 紫色のキセキ。
赤ちんによって行動が
制限されているせいか、
るりちんは
どんどん孤立していくようだった。
俺たちでさえ、
あまり二人きりで彼女と話す機会が減っていた。
3年になり、
全中が終わった頃には
るりちんは俺たちの練習ではなく、
2軍や3軍の練習につくようになっていた。
赤ちんはそれが気にくわないのか
イライラとしている事が増えていた。
「敦、るりを見なかったか?」
昼休み、廊下でお菓子を頬張っていると、
赤ちんがやって来た。
「ん?るりちん?えーと…」
そういえばさっき
2軍のやつと一緒に図書室の前で話してたなぁっと
ぼんやりとおもいだした。
「あ。さっき図書室の前で2軍のやつと話してるの見たよー。」
「…そうか。」
赤ちんはそういうと図書室の方へ歩いていった。
ぞっとするぐらい
怖い顔をしていた。
きっと自分以外の誰にも
彼女と関わらせたくないんだ。