第2章 紫色のキセキ。
「!?」
「あ、赤司くん!それじゃさっきと言ってる事が…」
るりちんがそういうと、
赤ちんはくるっと振り返り、ミドちんと黄瀬ちんの方を見た。
「緑間と黄瀬についても同様だ。試合で勝てば何も言わん。」
赤ちんのその発言に、
全員が驚いた顔をしていた。
「僕達のレベルでは無理に足並をそろえる方が無駄だ。あわせない方が効率がいい。」
そういう間にも
赤ちんはるりちんの手をぎゅっと握っていた。
誰にも渡さないかのように
しっかりと。
それから俺は赤ちんの言う通り
あまり自主的に練習には参加しなくなった。
あの日から赤ちんは変わった。
あの日から赤ちんは
るりちんを離さなくなった。