第2章 紫色のキセキ。
「私、この鉄心と呼ばれる木吉鉄平さんが大好きなんです!」
るりちんは少し頬を赤らめながら
写真を指差した。
あまり冴えない顔をした
茶髪の男がそこには写っていた。
「…ふぅーん。」
「あ!ちなみに紫原くんと同じセンターポジションですよ!それで…」
るりちんは嬉しそうにそいつの話しをするのが
気に食わず、思わずイライラとする。
「何?そいつ俺より強いの?」
「え?えっと…それはわからないですけど・・・。でも強いみたいです…。」
るりちんはなんだか気まずそうな顔をした。
「…誰か知らないけど、もし試合で当たったら俺が完璧にひねり潰すから。…二度と立ち直れないぐらいに。」
俺はそういうと、
るりちんから離れて部室から
体育館へ向かった。
鬱憤を晴らすように
練習をした。
赤ちんに負けるのは仕方ない。
でも
他の奴には絶対に負けたくない。
るりちんの好きな奴なんて
全員
どいつもこいつも
ひねり潰してやる。