第2章 紫色のキセキ。
「その…それは…できなっフゴッ!!!」
"出来ない"って言われるのは何だかムカつくので、
言われる前にるりちんの口に
まいう棒を突っ込んだ。
「別にぃー!ただの冗談だしぃー!何真っ赤になってんの?」
俺がそう言ってケラケラと笑うと、
るりちんはまた顔を真っ赤にした。
本当は本気だった。
俺以外の奴を応援してる彼女の声なんて
聞きたくなかった。
でも、無理だって事はわかってた。
るりちんと俺は
ただのマネージャーと部員。
それだけの関係。
でも、それ以上になりたいって
いつの間にか思ってた。
ぎゅっと抱きしめたくて
俺だけのために困ってほしくて…。
俺だけ応援してほしかった。