第2章 紫色のキセキ。
「ねぇ~。じゃぁ俺のわがまま聞いてくれる?」
ゆっくりとるりちんの方へと近づくと、
ゆっくりとるりちんの小さな体を抱きしめた。
「っへ!!??む、む、むらさきばらくん!!??」
るりちんは多分顔を真っ赤にして
困ってるんだろうな。
そんな事を考えながら
ぎゅっと抱きしめていた。
柔らかくて小さくて…
お菓子みたいな甘い匂いがした。
「俺以外の奴を応援しないでよ。」
「え!?…えっと…。」
困ったように俺の腕の中でもがいて、
必死に腕の中から逃げようとするのを
阻止するように腕に少しだけ力を入れる。
でも、力を入れすぎたら、
彼女が折れてしまうんじゃないかってぐらい、
小さくて細くて柔らかくて…。
思わず力が抜けたところで
るりちんは俺の腕から抜け出した。
そして、俺から少し離れると、
困ったように何かを考え始めた。
「ええええ、えっと…えっと…」
るりちんは相変わらず顔を真っ赤にしていた。