第2章 紫色のキセキ。
アイスを食べ終わると、
解散してそれぞれの帰路へと歩き出した。
るりちんは別の方向。
のはずなのに、
しばらくした頃、
後ろから追いかけてきた。
「紫原くんっ!!!!!」
立ち止まり振り返ると、
るりちんは何か言いたげな様子だった。
「何~?」
俺はまいう棒をモグモグと食べながら尋ねた。
「…あのね、さっき学校で応援、本当は嫌じゃなかったって…言ってくれたよね…?」
「うん。」
「また、応援してもいいですか?紫原くんの事も…。」
そんな事を言うために
わざわざ別方向からこっちに引き返してきたのだろうか?
なんだかそれが嬉しくて…。
でも、素直に喜ぶのは恥ずかしくて。
いつもみたいに、
思わず強がってしまった。
「別にぃー。嫌じゃないって言っただけで、好きとは言ってないからね。勝手にすれば?」
「そ、そっか…。」
るりちんは少し悲しそうな顔をした。